
モンブランを調べると、土台に「メレンゲ」を使ったものをよく見かけます。
しかし、なぜモンブランにメレンゲが選ばれてきたのでしょうか?
「サクサク食感を作るため?」
「伝統的なレシピだから?」
「スポンジやタルトではダメなの?」
さらに、手作りすると「湿気てフニャっとしてしまう…」と悩む人も多くいます。
この記事では、
メレンゲを使う理由・メリット、伝統的背景、失敗しないコツ、代替生地との違い
まで、丁寧にまとめて解説します。
モンブランの土台にメレンゲを使う理由

① サクサク食感がクリームと最も相性がいいから
メレンゲは、外は軽くサクッ、中はホロッとほどける独特の食感 が魅力です。
濃厚なマロンペーストや生クリームと組み合わせると、重さを感じやすいモンブランに 軽やかさと立体感 が加わります。
「濃厚 × 軽い」
「甘さ × 空気感」
「しっとりクリーム × さくさくメレンゲ」
というコントラストこそが、昔から”モンブランらしさ”とされてきました。
② 伝統的なフランス菓子の流れを受け継いでいる
モンブランは、モンブラン山を模したフランスやイタリア(伊名はモンテ・ビアンコ)の郷土菓子ですが、
その原型はフランスで誕生し、そこで使われていた土台が、焼きメレンゲ(ビスキュイ・ア・ラ・キュイエールの派生) でした。
理由は主に、
・保存性が高い
・砂糖の甘さで栗の風味が引き立つ
・持ち運びしやすい
といった実用性です。
長い歴史の中で、「モンブラン=軽いメレンゲの土台」というイメージが定着していきました。
③ 水分が少なく、モンブランの形を支えられる
メレンゲは焼き上げると非常に軽く、水分をほとんど含まない素材になります。
そのため、
・下が沈みづらい
・クリームがしみこまない
・形を長時間キープできる
というメリットがあります。
スポンジやタルト台では水分で変化が出ることがありますが、メレンゲは水分を吸うまでに時間がかかるため、すぐ提供するモンブランには相性が抜群です。
④ 軽くて食べ疲れしない“味のバランス”を作れるから
モンブランは主役が「栗」。
栗は甘さ・重さ・香りが強いため、全体のバランスを整える必要があります。
その点メレンゲは、
・甘さはあるが軽い
・香りが主張しない
・溶けるように消える
という特性があり、栗の風味を邪魔せず引き立てる脇役として最適 なのです。
⑤ 作りやすく、コストも低い
プロの現場では、
・「卵白+砂糖」だけで作れる
・仕込みがしやすい(大量生産可)
・保存が利く
という利点も大きいです。
お店で取り入れられてきた結果、「モンブラン=メレンゲ」の印象が広まりました。
メレンゲが湿気る原因と、サクサクを保つコツ
メレンゲは軽くておいしい反面、湿気に弱い という欠点があり、多くの失敗の原因になります。
✅ 湿気る原因
・砂糖の割合が少ない
・低温焼きが不十分(中まで乾いていない)
・冷める前に密閉してしまう
・クリームと組み立てる時間が早過ぎる
・冷蔵庫の湿度が高い
✅ サクサクを保つコツ
・100℃前後でじっくり乾燥させる(80〜90分)
・しっかり冷めてから密閉容器へ
・組み立ては食べる直前に
・完全乾燥した「焼きメレンゲ」を使うと失敗が少ない
お店のサクサクが続くのは、
「低温長時間乾燥+乾燥剤+密閉保存」の合わせ技です。
メレンゲを使わないモンブランも増えている?その理由
近年は、メレンゲ以外の土台を使うお店が増えています。
その理由には次のような背景があります。
✅ ① サクサク食感が苦手な人もいる
「崩れやすい」「食べにくい」と感じる人も一定数います。
✅ ② テイクアウトでは湿気問題が大きい
長時間持ち歩くと、すぐにベタつくため商品化が難しい。
✅ ③ しっとり系の方が現代の嗜好に合う
特に日本では「ふわふわ・しっとり」が人気の時代が長く続いているため、スポンジ系の方が万人受けします。
✅ ④ 店の個性を出しやすい
タルト・クッキー・スポンジと変えることで、「うちのモンブランらしさ」を強調できます。
メレンゲ以外の土台の種類と特徴
モンブランの土台には、次のようなものもあります。

✅ スポンジ
・しっとり
・優しい甘さ
・子どもや高齢の方にも食べやすい

✅ タルト
・香ばしく、崩れにくい
・テイクアウトに強い
・甘みと食感が強く、食べ応えがある

✅ クッキー・サブレ
・ザクザク食感
・酸味のあるもの(レモン、チーズ系)と相性が良い
・若い世代に人気
別の記事で、モンブランの土台に合う意外な素材8選についても紹介していますので、参考にしてください。
⇒定番だけじゃない!モンブランの土台に合う意外な素材8選はこちら
まとめ:メレンゲの意味は「軽さ・相性・伝統」
モンブランにメレンゲが使われる理由を整理すると、以下の通りです。
・栗クリームとの食感の相性が抜群
・水分を吸いにくく形が崩れない
・フランス仕込みの伝統的スタイル
・軽さが全体のバランスを整える
・作りやすく、保存もきく
「なぜメレンゲ?」という疑問には、食感・伝統・実用性 のすべてが答えになっています。
ただし、現代では好みに合わせて土台の種類も多様化しているため、目的や提供シーンに応じて選ぶのがベストです。

